金太郎にもいろいろな逸話がありますが、「マサカリかついで〜」という童謡が一番有名ですよね。
昔々、相模国足柄山の山奥に、金太郎という名前の男の子がいました。
金太郎は生まれた時から力が強くて、もう七つ八つの頃には、石臼や俵ぐらい、軽々と持ち上げたそうです。
金太郎は、一日中、森の中を走り回って遊びました。
そしてお母さんにもらった大きなマサカリをかついで、やたらに大きな木を切り倒しては、きこりの真似をして面白がっていました。
その森で熊と出会った金太郎は、熊とも相撲をして簡単に勝ってしまいます。
金太郎は毎日毎日、動物たちと相撲をして遊んでいました。
だけど、勝つのはいつも金太郎で、熊でも金太郎にはまったくかないません。
山中の動物たちが一斉に相手をしても、金太郎1人に歯が立ちません。
大変力が強い金太郎ですが、強いだけでなく、とても心の優しい男の子です。
ある日、熊たちと一緒に山道を歩いて行くと、谷のところで動物たちが困っていました。
「どうしよう?橋がないと向こうへ渡れない…」
「よし、任せておけ」
金太郎は近くに生えている大きな木をへし折ると、たちまち立派な橋を作ってしまいました。
動物たちは大喜びで、金太郎の作ってくれた橋を渡りました。
その後、強い力と優しい心を持った金太郎は、日本一の大将として名高い源頼光の家来になって坂田金時と名乗り、頼光の四天王と呼ばれてたいそう活躍したそうです。